医療に詳しい税理士を探しているんだけど・・・
と言われることがあります。
そう言われた場合、 「はい」とは、言えず、
普通の税理士より詳しいとは思いますよと
言っています。
ちょっと弱気に聞こえますかね笑
医療に詳しい税理士ってなに?って
いつも私は思っています。
思うにお客さんの側は、経営とか運営に詳しい
ということを言いたいと思うのですが
実際、そんな税理士は
そもそも存在するのでしょうか?
私の感覚だと
医療特化会計事務所であっても、
詳しいというのは、
医療関係の税務を多く扱っていたり
医療法人設立件数が多いという程度で
経営や運営など、知らない人が
殆どじゃないでしょうか?
ちなみに、私は、大学卒業後
医療・福祉のコンサルティング会社で
病院・福祉施設開設支援業務、経営改善業務
、運営支援業務などの仕事をしていました。
正直、最初は苦しい日々でした。
まずは、仕事での言葉がまったくわかりません・・・
例えば、
看護単位
看護比率
IVH
MDS-HC
CAPs
基準病床
療養型病床群
在総診
などなど。
※今では、ない用語があります。
こんなもの普通に生活していたら
全く知らない言葉ばかりです。
こういった医療関係の用語をわかる税理士が
果たしてどのくらいいるのでしょうか?
そもそも、聞いたことが
ないのではないのでしょうか?
私は、そんな中、入社早々、
精神病院移転プロジェクトに動員され
クライアントの病院に放り込まれ、
医療関係者に囲まれ辛い日々を過ごしました笑
それをどう乗り切ったかというと
ひたすら医療福祉関連の本・雑誌・新聞を
読むことでした。
医療マンガは、もちろんのこと
世の中で販売されている
医療・福祉系の経営関連情報誌は
全て読んでいました。
また、厚生労働省の審議会議事録、
医療政策、福祉政策など
可能な限り目を通していました。
当時は、厚生労働省図書館の皆様には
大変お世話になりました。
私は、こうして、段々、医療や福祉分野において
適用される法律や言葉、現場の雰囲気・状況など
なんとなくですが、わかってきました。
ただ、私自身が医療に詳しい税理士か??
と言われると、「はい」とは、
なかなか言いづらいのが正直なところです。
多少なじみはありますが、四六時中
その業界にいる訳でもなんでもないので
そこでずっと働いている医療関係者に
かなうわけないと思うからです。
それに、税理士は、決算数字の表面しか
見ていないことが殆どで
どのような要素で収益構成されているのか、
そもそも知らない人が殆どではないかと感じます。
また、私は、税理士法人のヘルスケア部門に
いた経験もありますが、
医療税務といっても、
そこまで特殊が高いわけではなく
「医療税務」ができない税理士は、言い換えると
やったことがない仕事を自分で調べて
ひとりで対応することができない
修業が足りないだけなのではないかなと
思っています。
ところで、最近、
医療法人設立がらみのご相談が多いのですが
他の会計事務所が対応した案件で多く感じるのは、
無駄に基金の額が高額で、驚くことがあります。
また、税務に関係ない領域に対してノータッチで
クライアントが困っている場面を見ることもあります。
確かに、医療法人設立など、なにも考えずに
東京都などの設立マニュアルの通りにやると
そうなるのでしょうが、
税務のプロであるならば、もうちょっと工夫を凝らして、
クライアントのためになるように
考えるべきではないでしょうか?
経理サポート会計事務所で一緒に働きたい方、業務を依頼したい方、その他当事務所と接点を持ちたい方、是非ご連絡ください。