「節税に強い」ってなんですか?

最近、節税したいんだけど・・・

という、相談を受けることが多いです。

そういえば、会計事務所のホームページを見ても

「節税に強い」と書いてあったりしますよね。

皆さん節税にはとても興味があります。

でも、相談されていて感じるのは、

相談者のほとんどの方が、

お金の出ていく節税とお金がたまる節税を

分けて考えていません。

そんな訳で、今日は節税について解説します。

お金が出ていく節税??

そう、節税という言葉の響きはいいですが、

必ず手元にお金が残るとは限りません。

節税を考えるにあたって、重要なことがあります。

それは、手元にいくら残るか

損するか得するか、考えてみることです。

例えば、1億円の利益がある人が

税金をゼロにするには、簡単です。

私に1億円分の業務委託をすればいいのです笑。

そうすれば、利益に対する税金がゼロになります。

でも、そんなことをしても、

手元からお金が無くなるだけで意味はありません。

節税には次の2種類があります。

1.利益を繰り延べるもの

オペレーティングリースや

かつて存在した生命保険の全損商品などです。

これらの特徴は、

トータルの税金が安くなることはなく、

課税のタイミングが繰り延べられる

というところにあります。

しかも、始める際には、必ずお金が必要で

キャッシュアウトが生じるので、

内部留保が薄くなります。

しかも、実行の際には、

なにがしかの手数料がかかるので、

トータルでは、なにもしない方が得になります。

ただし、自社株の移転等で

一時的に株価を落としたい場合や

来期以降の業績が不透明な場合に

利益を出す保険を掛けたい場合などは

効果を発揮すると思います。

2.手元のお金が増えるもの

純粋に手元のお金が増える節税です。

①政策的な優遇・税制特例を使った節税

例として措置法の特別控除や

医療費控除等が挙げられます。

こちらは、事前確認の上

申告書をきちんと作れば節税が可能です。

②税制の仕組みを使った節税

法人・個人の税制の仕組みや

国内・海外の税制の仕組みなど

課税の仕組みや税率差を利用する

節税方法です。

こちらは、会計事務所との

十分な相談と準備が必要です。

大きな効果が出る可能性がある反面、

一歩間違えれば、租税回避という話になり、

課税される可能性があります。

そのため、リスクを想定しつつ

実行する必要があります。

時間も手間もかかるので、

実施するのは大変です。

節税という言葉は、魅力的ですが、

実際の損得や効果のレベルが

あまりにマチマチなので

解説させていただきました。

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時々WEBで

「節税に強い会計事務所」と宣伝が見られますが

興味がある方は、どんな節税ですか?と

聞いてみると良いと思います。

経理サポート会計事務所で一緒に働きたい方、業務を依頼したい方、その他当事務所と接点を持ちたい方、是非ご連絡ください。