外注時の値段の比較

私は、会社員であったときと、経営者である今とでは

外部に発注する際の金額に関する視点が変わりました。

会社員であるときは、ほとんどの場合

購入を検討しているものの中で

同じように見えるサービスと比較して

安いものを買うということをやっていました。

もちろん、値段を気にすることは大切なのですが・・・

これを自分の会社でやったら、

あっという間にとんでもないことになります笑

創業時に、値段だけで考えて導入を決めたら、

こんなことが起こりました。

・什器備品を購入したら、金曜日の22時に翌週の月曜9時に納品する連絡がメールできた。

・新しい電話仕組みをいれたら、連絡が悪く設置の立ち合いを5回やることとなった。

これ以外にも、いろんなことが多々起こりました・・・。

大量の棚を朝9時から

エレベーターを使って搬入したら

他のテナントはどう思うか

考えたりしないんでしょうかね?

週末の深夜にメールで「いいですか?」

と連絡来ても、誰かが社内にいて、

返信をくれると思ってるんでしょうか?

思うに、値段が安いということは、

人件費部分が大きく抑えられていて

いまいちだよな~と感じることが多くなる

ということなんだと思います。

当社の倍は、棚や電話は残るものですから、

一時の我慢だけですので

まあ良いのですが・・・。

当たり前ですが、人件費が安いということは

優秀な人が集まらないので、

必然的にサービスが悪くなります。

これは絶対的な市場の論理です。

なので、形のあるモノで、

どこから買っても、まったく同じであれば

安く買うのはいいのですが、

ちょっとでも人の手が必要な要素があると

エライことになります。

いいですか?

会社員として働いているときは

社内の誰かが、調達する担当をしてくれています。

たまたま発注・承認する機会があったとしても

担当者に支えられています。

担当の人が、一定のスクリーニングをかけてくれるから

そんなひどい取引先がいることは少ないと思います。

つまり、会社員でいるときは

自分が分からない分野のものでも

ひどいものを掴むことは、そんなにありません。

しかし、一歩一人で外に出ると

そうはうまくいきません。

自分の知っている領域だったり、

知人から紹介を受けられるといいですが

結局、多くの知らないことについては、

ネットで調べ、値段できめてしまいがちです。

そうなると、必ずやられます・・・。

何故かというと、ネットは

競合が多くて差別化がしにくいビジネスモデルの場合

価格が一番、わかりやすい要素だからです。

これが、誰から買っても同じモノであれば

安ければ安いほど

買う立場としてはありがたいのですが、

人がやる内容となると全く話が変わります。

そもそもサービス自体が同じではないのですから・・・

今、私がどうしているかというと、

値段と、受けられる価値との比較で決めています。

形がなく、人が実施するものについては、

似ている他の業者のサービスと比べても

全く意味はありません。

今回、当事務所では、かなりの予算をかけて

「マンガでわかるRPA導入事例」

という冊子を作ったのですが

値段が一番高い会社に頼みました。

出来栄えは勿論、

担当者の方の心配りや進行方法など

とても満足です。

自営業者や企業経営者は

なにもしなくてもお金を貰えるわけではないので

自社の生産性を上げるという観点からは

内部の社員でも、他社の人でも変わることはありません。

人間がやる作業は、能力は時給に比例し、

外部の場合、成果は、業務委託費の金額に比例します。

人間がやるサービスについては、

ネットで安い方に決めるというのではなく、

予想される成果と比較して決めるというのが

正解なんだと思います。

なにしろ、経営者はすべて自己責任

なのですから。

ちなみに、税理士業務は、すべて人がやる業務です。

ネットで比較し、安い方にきめる

ということにならないことを

お勧めします。

経理サポート会計事務所で一緒に働きたい方、業務を依頼したい方、その他当事務所と接点を持ちたい方、是非ご連絡ください。