経理 サポート会計事務所

養老保険の支払保険料に関する損金算入の判断について

経理サポート会計事務所(新宿区高田馬場)
代表税理士  松野 亮
1974年東京生まれ。
 

 

中小法人の人材不足、資金調達、相続・事業承継の悩みを解決する専門家。    

 

医療コンサルティング会社にて、医業(福祉)経営コンサルティングや医療機関・福祉施設などの開設支援業務、運用支援業務に従事。多くの案件を成功に導くも、クライアントの経営危機で、力及ばず救うことのできない案件を経験する。これにより、会計税務、法律の知識が必要だと痛感し、税理士を志す。    

 

その後、業界最大手の税理士法人にて、10年以上に渡り、部門責任者として、500社を超えるクライアントの会計・税務業務に従事し、多くの実績を残す。    

 

現在は、経理サポート会計事務所の代表税理士として、「クライアントとは一生涯付き合い、支えていく」ことを信念に、中小法人の人材不足、資金調達、相続・事業承継の悩みを解決するために奔走中。    

 

講演実績
税務、租税法、医療政策、医療経営、医療会計、社会福祉法人会計などをテーマに活動。
いままでの受講者数は累計1万人以上
 

 

趣味
ワイン、ウイスキー、スキー、スポーツバイク
読書(司馬遼太郎)

 

最近、生命保険の営業マンの方から

養老保険の福利厚生プランについて

1/2損金算入が可能か?

多数の質問を頂いています。

 

損金算入割合が高い生命保険が

販売停止になっているので

養老保険が売れているようです。

 

今回、青山税法研究会にて発表することもあり

養老保険の支払保険料について調べてみました。

調べるとたくさんの国税不服審判所裁決の

事例があることが分かりました。

 

・国税不服審判所平成874日採決(TAINZ0-2-055

・同平成874日採決(TAINZ0-2-054

・同平成874日採決(TAINZ0-2-054

・同平成8年6月26日採決(TAINZ0-2-053

・同平成8625日採決(TAINZ0-2-031

これらほぼほぼ事案の概要が共通しております。

以前流行ったスキームなんでしょうね。

 

共通する前提

・保険契約の署名は、保険会社の社員が代行した。

・従業員の一部しか保険契約している認識はない。

・保険契約のために銀行借り入れし、短期間で解約する予定の資料を示したうえで、解約申込書を銀行に預け入れている。

・退職金規程などはない。

・契約後に入社した社員は一律加入

・保険金額が極めて高額

 これらの採決事例すべて納税者が勝訴しています。

 

一連の採決事例を確認すると法人税法における支払保険料の損金算入については、納税者と保険会社との間に契約が有効に成立しているのであれば、養老保険は、生死混合保険であることから、一種の福利厚生の目的・性格と資産投資の目的・性格との二面性を必然的に併せて有しているため、課税の繰り延べの意図があったとしても、納税者側に福利厚生の目的が全くないとは言えないため、支払保険料の損金性を否定するのは、難しいのではないかと思われます。

 

一方、個人事業者の養老保険の必要経費算入ではどうか?

 

広島高裁平成28420日判決税資266号順号12846では、「本件各養老保険契約が被保険者を従業員とし、死亡保険金の受取人を従業員の家族としているために福利厚生費の性質を帯びていることを考慮しても、支払保険料全体が家事関連費に該当するというほかないし、危険保険料負担部分が本件各養老保険料の2分の1であると認めることができないばかりか、当該支払保険料の中で業務の遂行上必要な部分として明らかに区分することができるとは認められない。」として、納税者の主張を退けています。

 

法人と個人事業者では、

判断される法的根拠が異なります。

 

個人事業者の方が、福利厚生費と事実認定されるのは、ハードルが高いということのようです。

 

※ご興味がある方は、添付の青山税法研究会発表資料をダウンロードしてください。

※この内容については、当事務所と契約していただいているクライアント以外の方については、一切質問は受け付けておりません。

 

 

 

経理サポート会計事務所で一緒に働きたい方、業務を依頼したい方、その他当事務所と接点を持ちたい方、是非ご連絡ください。